OLYMPUS OM-D E-M5 Mark II レビュー 比較と評価

OLYMPUS OM-D E-M5 Mark II

オリンパスのOLYMPUS OM-D E-M5 Mark IIは、2012年3月31日に発売されたOM-D E-M5の後継機です。OM-D E-M5 Mark IIの総画素数は約1720万画素で、画像処理エンジンはTruePic VII、ローパスフィルターレスです。OM-D E-M5 Mark IIは、OM-D E-M5からかなりの改善がされた後継機ですが、中でも、動画撮影機能が強化されています。OM-D E-M5 Mark IIには、センサーシフト式の5軸の手ブレ補正があります。この手ブレ補正は、5段分までもの補正機能があります。段数のことは、レンズの絞りとシャッター速度の1段刻みとその役割に書いています。5段分もの手ブレ補正は静止画の望遠撮影でも強力な補正効果が得られますが、特に、動画で手持ち撮影をしたい時に役に立ちます。OM-D E-M5 Mark IIには、その5軸の手ブレ補正に加えて、動画では電子補正の手ブレ補正もあるので、さらに動画で手持ち撮影ができるようになっています。

5軸の手ブレ補正は、レンズ式の手ブレ補正では補正が効かない回転式のブレも補正できます。動画はフルHDでの60pで撮影できるので、手持ちで動画を撮りたい場合にも、OM-D E-M5 Mark ⅱは使えます。手持ちの動画は、フルサイズ機と比べてもシステム全体で軽くなるマイクロフォーサーズ機のOM-D E-M5 Mark IIの強みが生かされています。手ブレ補正の効果は、シャッターボタンを半押しするとファインダー内の手ブレ補正の効果を確認できる半押し中手ブレ補正機能もあるので、望遠撮影や近接撮影時にもファインダー像を安定しながら構図やピントの確認もできます。OM-D E-M5 Mark IIの特徴には、40Mハイレゾショットもあります。40Mハイレゾショットは、8枚の画像を高速で連写してカメラ内で合成する機能で、解像度が高まります。

この機能は、OM-D E-M5 Mark IIの5軸の5段補正を使って解像度を高めた機能で、静止している被写体の撮影に向く機能です。EVFは約236万ドットで、視野率は約100%、ファインダーの倍率はマイクロフォーサーズ判換算で1.48倍で35mm判換算では0.74倍です。ニコンの最上位機のD4Sのファインダーの倍率は約0.7倍なので、OM-D E-M5 Mark IIのファインダー倍率はD4Sよりも高いです。オリンパスの最上位機ではないOM-D E-M5 Mark IIのファインダー倍率がニコンの最上位機よりも高いのは、EVFのほうが小さいボディでも光学ファインダーよりも倍率を高めるのが容易なこともあります。約0.74倍もあるファインダーなら、特に、APS-Cサイズの小さい光学ファインダー機に比べて、迫力あるファインダー像で被写体を撮影することができます。

OM-D E-M5 Mark IIのアイポイントはレンズの最終面から約21mmで、視度調整の範囲は約-4から+2m-1です。視度調整のことは、ディオプター 眼鏡利用者の裸眼の視度調整に書いています。水準器は水平と垂直の2軸で使えて、アイカップのEP-16もあります。バックライトの輝度を自動で調整してファインダーを見やすくするキャッツアイコントロールも、前機種から継続して使えます。液晶モニターは3.0型のバリアングルで裏返しにできるので、EVFを覗く時にモニターの汚れが防げます。アスペクト比は3:2の約104万ドットです。タッチパネル式で、自分撮りモードではモニターが反転して使えます。ISO感度はISO LOWの約100相当から、ISO25600まであります。シャッタースピードの上限は1/8000秒で、60秒まで使えます。バルブ/タイム撮影で最大30分までも使えます。

電子シャッターでは静音撮影ができて1/16000秒まで使えますが、高速の被写体撮影ではローリングシャッターの歪みが出ることがあります。動体撮影時には、1/8000秒までのメカシャッターを使ったほうがいいと思います。内臓フラッシュはありません。フラッシュ同調速度は1/250秒以下で、 スーパーFP時には1/125から1/8000 秒、RC時には1/160秒です。記録メディアはSDカードで、Eye-Fiカードも使えますが、エンドレスモードは非対応です。連写性能は、秒間コマ数がAF追従では約5コマ/秒で、AF固定では約10コマ/秒で連写できます。連続撮影枚数は、5コマ/秒ではRAWではカード容量まで、10コマ/秒では約16コマです。JPEGのLNのラージノーマルでは、5コマ/秒でカード容量まで、10コマ/秒で約19コマです。先幕電子シャッターの低振動モードでも、約5コマ/秒の連写ができます。

AFの測距点数は81点で、タッチAFが使えます。81点の測距点はファインダーとモニター上にかなりの広がりがあるので、被写体の補足にかなり使える測距点数になっています。スーパスポットAFは、被写体を約70倍にまで拡大して使えます。OM-D E-M5 Mark IIは、前機種のOM-D E-M5よりも、撮影のタイムラグが45%も短縮しています。フォーカスピーキングが従来の白と黒以外に赤と黄色も使えるようになっています。AF追従時にも、瞳優先AFが使えます。測光方式には、324分割デジタルESP測光があります。静止画の露出補正は±5段で、1/3、1/2、1段で選択できます。ライブビューの反映と、動画、HDRでは±3段までです。動画はMOVでは1920x1080のフルHDの60p、AVIでは1280x720の30pがあります。外部のモニターで確認して動画撮影ができるHDMI出力機能もあります。

動画撮影でも、フォーカスピーキングが使えます。ショートムービーを合わせてBGMや効果も合わせて1つの動画にするクリップスの機能もあります。ムービーテレコンの機能もあります。静止画での2倍になるワンプッシュデジタルテレコンもあります。動画のファイル形式にはMOVとAVI、動画の映像にはMOVがMPEG-4AVC/H.264、AVIがMotion JPEGです。内蔵ステレオマイクと内蔵モノラルスピーカーがあって、外部ステレオマイクも使えます。組写真ができるフォトストーリーも、前機種から継続してあります。OM-D E-M5のLVブーストよりも約5段も明るくなったライブブーストがあって、ライブビュー画面での星の撮影時に使えます。OM-D E-M5 Mark IIでは、撮影モード毎にライブブースト1と2とOFFの設定ができます。

RAWは、12bitロスレス圧縮です。色空間には、sRGBとAdobe RGBがあります。OM-D E-M5 Mark IIには内臓フラッシュはありませんが、同梱のフラッシュのFL-LM3があって、上に90度、左右に180度のバウンス撮影ができます。そのガイドナンバーは9.1で、防塵・防滴のフラッシュです。ワイヤレスの多灯撮影もできてコマンダーでも使えるOM-D E-M5 Mark II専用のフラッシュです。OM-D E-M5 Mark IIは、動作時には-10度から+40度まで使えて、保存時には-20度から+60度までで保存できます。OM-D E-M5 Mark IIは、防塵・防滴のボディはもちろん、氷点下でも使えるのも大きな魅力になっています。OM-D E-M5 Mark IIでは、Wi-Fiも使えます。バッテリーはBLN-1で、CIPA基準で約310枚の撮影枚数です。低消費電力撮影時には、CIPA基準で約750枚です。

パワーバッテリーホルダーのHLD-8で2個のバッテリーを使って、CIPA基準で約580枚の撮影枚数にもなります。位置情報は、GPS機能があるスマホがあれば使えます。ドットサイト照準器のEE-1も使えて、野鳥撮影にも使えます。EE-1はボタン型電池なので、ホットシューがあるカメラで使えます。金属製の外付けグリップのECG-2、防水プロテクターのPT‐EP13も使えます。本体のみの重さは、約417gです。ボディの色はブラックとシルバーで、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZが付属のレンズキットと、M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 IIが付属のレンズキットがあります。

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OM-D E-M5 Mark IIIのレビュー

OM-D E-M5 Mark IIとOM-D E-M5の違いに、違いを書いています。

コンデジが一眼レフを超える時 訴える力のある良い写真とはに、コンデジでも訴える力のある写真が撮れることを書いています。スマホとコンデジの画質と決定的な違いに、スマホとコンデジのことを書いています。

単焦点がズームレンズより画質がいい理由とフレアとゴーストに、レンズのことを書いています。コントラストを下げて撮影したほうがいいことなどをデジカメのダイナミックレンジ ラチチュードを拡大でお薦め設定に、書いています。コンデジのフルマニュアル撮影とオート機能との違いに、マニュアル撮影の利点を書いています。日の丸構図は悪くないも書いています。関連記事は下にあります。


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