デジタルズームの仕組みについて

デジタルズームの仕組みについて

デジタル処理系のズームの中で、デジタルズームの仕組みについて書いています。

デジタルズームを使ってズームをするほどに、その記録画素よりも画素数がどんどん低下します。撮像素子のイメージセンサーの画素の形状が正方画素の場合に2倍のデジタルズームをすると、縦と横の記録画素を2倍に引き伸ばします。元の画素から2倍に拡大して情報量を抽出するので、画素の情報量は1/2になります。縦の画素の1/2×横の画素の1/2になって、2倍のデジタルズームで画素数は1/4になります。

400万画素の記録画素数で2倍にデジタルズームをすると、画素数が1/4になるので100万画素になります。4倍のデジタルズームなら1/16の画素数になるので、2000万画素あっても125万画素になります。2000万画素の100mmまでのズーム機なら、400mmまでのデジタルズームで125万画素になります。デジタルズームの許容範囲は、見る人や撮影写真を使う状況で違ってくるので、どのくらいのデジタルズームで大丈夫なのかは一概には言えません。ウェブで縮小して使う場合などは、画素数はそんなに必要ありません。

デジタル処理のズームでも、画質の低下をできるだけ抑えてズーム処理をするものがあります。ソニーの全画素超解像ズームや、キヤノンのプログレッシブファインズーム、ニコンのダイナミックファインズーム、パナソニックの超解像iAズーム、富士フイルムやオリンパスの超解像ズーム、ペンタックスのインテリジェントズーム、カシオのプレミアムズームなどがあります。

それらのズームはデジタルズームを改善したズームになっています。ソニーの全画素超解像ズームの場合には、全画素超解像ズームの後にデジタルズームがあります。劣化するデジタルズームまで使わないで全画素超解像ズームまでを使うようにすれば、デジタルズームよりは画質の劣化を抑えられます。あとは、デジタル系のズームにはクロップがあります。クロップは記録画素数を少なく撮影して余った画素を使ってズームすることです。2000万画素機で300万画素で記録する時に、余った1700万画素を切り取っていることで、これは画質の劣化がありません。

デジカメのズームの種類は、大きく分けて4つあります。光学ズーム、クロップ、全画素超解像ズームのようなデジタル処理系ズーム、通常のデジタルズームの4つです。この中で光学ズームとクロップは画質の劣化がありませんが、クロップは最大記録画素数では切り取るための余った画素がないので、最大記録画素数では使えません。デジタルズームが劣化するのは、その最大画素数以上を超えてズームするからです。

光学ズームは最大記録画素数でも使えるので、全ての記録画素数で画質の劣化なく使えるのは光学ズームだけになります。

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