ニコン AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED レビュー 比較と評価

AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED

ニコンのAF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDは、開放F値のF1.4からF16まで絞れて、絞り羽根枚数は9枚の円形絞り、最短撮影距離は1.0m、最大撮影倍率は0.13倍で、撮影距離目盛は無限遠から1.0mです。フルサイズのFXとAPS-C相当のDXの両方で使えて、DXでは35mm判換算で157.5mmになります。

AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDの特徴はニコンが三次元的ハイファイ(高再現性)と呼んでいることで、ピント面からのなだらかなボケ味の再現です。ピント面の芯があるところから、ぼけ始めたところへと進んで、完全にぼけたところをぶつ切りのようにするのではなく、連続性あるボケ味の表現です。

ピントとは 点でなく面で合う実像面

三次元的と言っているのは、写真は平面の二次元ですが、それをできるだけ三次元のボケ味に近づけようとしています。AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDは、そういうボケ表現を再現して、ボケ味の上質さがあるレンズです。F1.4の開放F値でも、ピント面の芯は風景の遠景でもシャープに写っています。以下に続きます。


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レンズ構成は9群14枚で、EDレンズが3枚あります。色にじみの抑えに、大口径レンズの開放絞りで点光源を写すと発生する収差のサジタルコマフレアも抑えていますが、色にじみもサジタルコマフレアもなくなっているわけではありません。大口径レンズで、特にポートレート撮影で問題になる軸上色収差も抑えられています。

口径食はF1.4では出ていますが、F2.8くらいまで絞れば丸ボケに近くなります。ナノクリスタルコートがあって、レンズの最前面と最後面がフッ素コートです。フィルター径は82mmです。ゴーストとフレアがナノクリスタルコートで抑えられいます。

ゴーストとフレアは画質低下になるので基本的にはないほうがいいですが、特にポートレート撮影ではフレアでふんわり表現する時にはフレアも使います。AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDはポートレート撮影に向いているレンズなので、フレアの抑えは欠点にもなっています。

ニコンの手ブレ補正はレンズ式ですが、AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDには手ブレ補正がないです。105mmの被写界深度の浅さを使ったポートレートでは手持ちでブレが出てくるので、手ブレのことを考えないといけません。

二次元評価のMTFを見ても、開放F値がF1.4の最周辺部でもコントラストが良好で、ボケ味もコントラストで抜けの良さが出ていますが、解像度を求めすぎないで特に女性のポートレートに向いています。AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDのようなレンズが出てくるのは、デジタル時代に合わせたものです。

フィルムからデジタルになって解像度は飛躍的に向上しましたが、なめらかな表現は下がったのではないかとも言われてきました。デジタル映像は、被写体を写しすぎてしまうのです。カリカリの解像度が高画質であるというのとは違って、柔らかな表現の特性は、やはり女性のポートレートに向いています。

105mmのF1.4の開放F値では、全身を入れても背景を効果的にぼかせます。F1.4の明るさを生かして、夕日に照らされたポートレート撮影にも向いています。AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDでは、積極的にF1.4を使っていいと思います。ズーム方式はインナーフォーカス式です。

レンズフードは、バヨネットフードのHB-79です。単焦点の105mmのF1.4で、しかも、三次元描写を重視した趣向性が非常に高いレンズを出してくるニコンは、一眼レフに向かっていた時の挑戦のニコンの性格は残っていると思いました。

シグマのレンズとカメラ 日本のものづくりの強みと魅力に、挑戦のニコンのことも書いています。AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDは、レンズ交換式でも、最初のキットレンズのまま使われることが多い中で、写真はレンズで決まるという思いを改めて思い起こさせてくれるレンズになっています。

AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDで撮りたい被写体は、その瞬間を特に写真に残しておきたい時です。被写体がその時に一瞬の輝きを発する瞬間はその時しかないので、そのような瞬間を捉えるレンズです。

このレンズは女性ポートレートで多く使われるので、その女性のその時の輝きをなだらかなボケ味の105mm F1.4で残したい時です。ポートレートの画角は85mmが定番ですが、105mmを使えば、85mmよりも全身を入れてもボケやすくなるので表現の幅が広がります。

ソフトケースのCL-1218が付属していて、レンズの重さは約985gです。

コンデジが一眼レフを超える時 訴える力のある良い写真とはに、コンデジでも訴える力のある写真が撮れることを書いています。単焦点がズームレンズより画質がいい理由とフレアとゴーストに、レンズのことを書いています。

コントラストを下げて撮影したほうがいいことなどをデジカメのダイナミックレンジ ラチチュードを拡大でお薦め設定に、書いています。コンデジのフルマニュアル撮影とオート機能との違いに、マニュアル撮影の利点を書いています。日の丸構図は悪くないも書いています。関連記事は下にあります。


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