Sony RX10 II DSC-RX10M2 レビュー 比較と評価

DSC-RX10M2

ソニーのサイバーショット RX10 II DSC-RX10M2は、2013年11月15日に発売されたDSC-RX10の後継機です。RX10M2の総画素数は約2100万画素で、撮像素子は13.2mm×8.8mmの1.0型のCMOSで、縦横比は3対2です。CMOSは1.0型の積層型のExmor RSで、今までのソニーの裏面照射型CMOSよりも約5倍以上ものデータの読出し速度があります。裏面照射型CMOSの前は表面照射型で、特に高感度時のノイズの多さに問題がありました。そこで、ソニーが裏面照射型CMOSを出して、表面照射型よりも高感度時のノイズを低減させました。さらに、ソニーは積層型のExmor RSを出して、裏面照射型よりもさらに向上したセンサーを出しました。

レンズ一体型のセンサーにはソニーのセンサーが多く使われてきていますが、この積層型のExmor RSを出したことで、今後もレンズ一体型機でソニー製のセンサーが使われていくことになると思います。RX10M2の画像処理エンジンはBIONZ Xです。レンズの焦点距離は24mmから200mm相当で、実質の焦点距離は8.8mmから73.3mmです。レンズの開放F値は、全域でF2.8です。レンズの先端から広角端で被写体まで約3cmまで寄れて、望遠端では約25cmまで寄れます。200mm相当以上の焦点距離の望遠機が複数ある中で、200mmまでの光学ズームがあれば十分なのかどうかでRX10M2を選択するかどうかが決まります。

実質の焦点距離では望遠端は73.3mmなので、実質で73.3mmでF2.8で200mm相当の画角なので背景をぼかして撮影することもできます。動物園で動物にズームをして背景をぼかすことはできても、野鳥撮影などではRX10M2の200mmの光学ズームでは焦点距離の不足に悩まされます。RX10M2で野鳥撮影をするなら、デジタル処理のズームに頼るか、最大画素数で撮影して自分でトリミングなどをするしかないです。手ブレ補正は、静止画では光学式で、動画では光学式と電子式があります。EVFは約235万ドットで視野率は100%、0.39型で35mm判換算で約0.70倍の倍率があります。

液晶モニターは3.0型の122万8800ドットで、上方向に約107度、下に約42度方向に動かせます。ISO感度は静止画でISO100からISO12800まで使えて、拡張感度にISO64とISO80があります。連写の合成でノイズを減らすマルチショットノイズリダクションでは、ISO25600まで使えます。動画では、ISO100からISO12800相当まで使えます。シャッタースピードの上限はメカシャッターでは1/3200秒ですが、1/3200秒まで使うにはレンズをF8以上に絞らないといけません。開放F値のF2.8の時のシャッタースピードの上限は、1/1600秒です。RX10M2はレンズシャッター機なので、シャッタースピードに制限があります。

レンズシャッターとフォーカルプレーンシャッターの違いとはに、シャッタースピードの上限のことを書いています。RX10M2は電子シャッターでは1/3万2000秒が使えます。電子シャッターはシャッタースピードが稼げても動体撮影で被写体が歪む現象が起きる欠点がありますが、そのローリングシャッターを低減したアンチディストーションシャッターがRX10M2にはあります。3段分のNDフィルターも内臓しています。記録メディアには、SDカードにマイクロSDカード、メモリースティックにメモリースティックマイクロを使います。連写性能は最高で14コマ/秒ですが、1コマ目にピントと露出が固定になります。

AFの測距点は25点で、ダイレクトマニュアルフォーカスが使えます。AF速度はファストインテリジェントAFの改善と超音波モーターのダイレクトドライブSSMで、0.09秒も可能になっています。露出補正の補正幅は±3段で、ステップ数は1/3段ステップです。動画機能はXAVC Sで撮れて、サイバーショットでは初となる4K動画(3840×2160)で撮れます。ジャギーやモアレを抑えたセンサーからの全画素読み出しです。最高で100Mbpsの動画撮影ができて、最大で約29分の4K動画が撮れます。エンドトリガーを選択すると、動画ボタンを押した瞬間からさかのぼって、一定時間の動画記録ができます。

ピクチャープロファイル、S-Log2 ガンマ、タイムコードにユーザービット、HDMIの同時出力もできます。動画撮影中の静止画撮影では、積層型のセンサーの性能で、フルHD動画撮影中に16対9の約1700万画素で記録できます。動画は、XAVC S、AVCHD、MP4で撮れて、動画の音声はXAVC SでLPCM 2ch、AVCHDでAC-3 2ch、MP4でMPEG-4 AAC-LC 2chです。内蔵マイクはステレオで、スピーカーはモノラルになっています。RX10M2は、他にも、960fpsで60pのスローモーション動画も撮れます。1/32000秒のシャッタースピードと内臓のNDフィルターを使えば、EV19の明るさまで撮影できます。

RAW撮影も、もちろんできます。Wi-Fiと、近距離無線通信のNFCの機能もあります。RX10M2の外装はマグネシウム合金で、防塵防滴に配慮したボディにもなっています。撮影可能枚数は、バッテリーのNP-FW50で、静止画では液晶モニターで約400枚、ファインダーでは約360枚の撮影枚数で、動画撮影では液晶モニターで約130分、ファインダーで約135分の撮影時間です。USB充電とUSB給電もできるので、便利に使えます。RX10M2の本体のみの重さは、約770gです。

SONYのDSC-RX10M3のレビュー

コンデジが一眼レフを超える時 訴える力のある良い写真とはに、コンデジでも訴える力のある写真が撮れることを書いています。スマホとコンデジの画質と決定的な違いに、スマホとコンデジのことを書いています。

単焦点がズームレンズより画質がいい理由とフレアとゴーストに、レンズのことを書いています。コントラストを下げて撮影したほうがいいことなどをデジカメのダイナミックレンジ ラチチュードを拡大でお薦め設定に、書いています。コンデジのフルマニュアル撮影とオート機能との違いに、マニュアル撮影の利点を書いています。日の丸構図は悪くないも書いています。関連記事は下にあります。


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