カメラのシャッタースピード表示の不思議

カメラのシャッタースピード表示

前の01のレンズシャッターとフォーカルプレーンシャッターの違いとはの記事からの続きです。

カメラのシャッタースピードの表示を見ていると、普通に考えてみると、不思議な表示をしています。シャッター速度の一段ごとの目盛りが、1、1/2、1/4、1/8、1/15、1/30、1/60、1/125、1/250、1/500、1/1000となっています(レンズの絞りとシャッター速度の1段刻みとその役割)。この表示は、JIS B7091、ISO516の規格で決まっています。

1/8秒の半分なら正確には1/16秒ですし、その1/16秒の半分なら1/32秒になります。ですが、実際のシャッタースピードの目盛りは、その正確さにはなっていません。正確な基準値では、1/32、1/64、1/128、1/256、1/512、1/1024となります。実際にカメラを使う時には、カメラ固有の目盛値で正確な基準値にするとややこしくなります。

カメラの撮影では一瞬のシャッターチャンスが必要なので、その瞬時の判断で寸分の迷いもなくシャッターを切るためには、余計な迷いを捨てないといけません。規格の表示のほうが、迷いがなく使える表記になっています。

他にも、カメラのシャッタースピードの慣用表記があります。カメラのボディ上部の天面にあるシャッタースピードダイヤルの表記は、1、2、4、8、15、30、60、125、250、500、1000となっています。これは、そのカメラを使うと30は1/30秒のことと分かって、30が30秒を指すことではないのは分かります。ただ、シャッタースピードの目盛値と同様で、使用上は問題なく使えるけれど、何でそうなっているのか疑問に思うカメラ業界表記があります。

シャッタースピードダイヤルの表記は、通常、シャッターを切る時には1秒よりも速いシャッタースピードを使うので、8や15とダイヤルに書いてあるのは、1/8秒や1/15秒のことです。8秒の場合には8"、15秒の場合には15"と表記します。目盛値とダイヤル表記の2つを見ても、カメラは数字上の正しさよりも、実際に使う用途のほうを優先しています。

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