リコー GRのファームウェア アップデートの機能

リコー GRのファームウェア アップデート

前の09のリコー GRのハイコントラストとモノクロ写真の相性の記事からの続きです。ここでは、リコーのGRのファームアップデートの記事を書いています。

リコーのGRのファームウェアのアップデートの2.03がリリースされていますが、ちょっとしたアップデートではなくかなり機能が改善されているので、ここで記事にしています。2.03のアップデートの中でも、特に機能が改善されたのがクロップモードです。リコーのGRのクロップには、35mm判換算で35mmのクロップが元からありました。2.03のヴァージョンでは、35mm判換算で47mm相当のクロップが追加されました。47mm相当のクロップモードは、様々な場面で便利に使えます。それは、47mmが50mm標準レンズとほぼ同じ焦点距離だからです。

50mmが標準レンズと呼ばれる元になったのは、35mm判カメラを普及させたライカが50mmを標準レンズとしたからです。実際の人の見た目の視野に近いのは40mm前後で、50mmの画角はそれより少し望遠側になります。50mmは標準レンズとして長く使われてきた画角で、47mmは印象に残る被写体の切り取りに使えます。具体的には、リコーのGRはシャッター音も静音で背景はコンデジより大きくボカせるので、料理の撮影に使っている人もいると思います。その料理撮影では、47mmのクロップモードが使えます。

35mmのクロップモードでは料理に近づいてレンズの湯気が気になる場合などにも、47mmなら料理から少し離れて使えます。GRのクロップモードは開放F値のF2.8のままで望遠側に寄った画角が使えるので、ISO感度を抑えることもできて、ボケを得られる写真が撮れます。それに、クロップモードはさらに被写体に寄れるので、かなり寄ったマクロ撮影が可能です。リコーのGRで47mmのクロップを使うとSサイズの5M相当の画素数になりますが、マクロ撮影なら十分に使える画素数です。47mmは人間の見た目に近い40mm前後よりほんの少しだけ望遠側で、それに標準レンズの50mmの画角にも近いというリコーのこだわりを感じる画角になっています。

2.03ヴァージョンでは、Pモードで開放優先のプログラムも追加されました。リコーのGRをPモードで使うとレンズの絞り値がF4まで絞られていたのが、PモードでもF2.8が使えるようになったのです。APS-CサイズセンサーのGRを使う大きな理由の1つが開放F値のF2.8の被写界深度なので、PモードでもF2.8が使えるようになったのもファームアップデードの意味ある改善です。あとは、2.03ヴァージョンでは絞り開放で最高1/2500のシャッタースピードが使えるようになりました。これは一眼レフと比べると、大した機能ではないと思われています。一眼レフの場合には、開放F値で1/4000秒以上の高速シャッタースピードが使えるのは当たり前だからです。

ただし、レンズ一体型で絞り開放で1/2500秒が使えるのは、他のレンズ一体型の機種とは、リコーのGRが一歩前に出ている機能です。レンズシャッターとフォーカルプレーンシャッターの違いとはに、そのことを書いています。他に、2.03ではGRでシャッターボタン確定ができるようになりました。これで露出補正時の操作が簡略化されて、便利に使えるようになっています。GRの2.03ファームアップデートでは他にも機能が追加されていますが、47mmクロップ、Pモードの開放優先、シャッターボタン確定のこの3つが特に便利に使える機能です。

コンデジが一眼レフを超える時 訴える力のある良い写真とはに、コンデジでも訴える力のある写真が撮れることを書いています。スマホとコンデジの画質と決定的な違いに、スマホとコンデジのことを書いています。

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