一眼レフ レンズ交換式は一体型コンデジより望遠側マクロにが強い

一眼レフは一体型コンデジより望遠側のマクロが強い

前の01の「コンデジのマクロとデジタル一眼レフとミラーレスの最短撮影距離の違い」の記事からの続きです。ここでは、一眼レフはコンデジよりもマクロに弱いとよく言われるので、そうではないことを書きました。

シグマの17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSMの例を見て、コンデジのマクロと比べてみます。このレンズ名にマクロとあるのに、最短撮影距離は22cmです。コンデジの感覚ではマクロに強いとは思えません。コンデジでは、広角端で1cmマクロなどがよくあるからです。

コンデジのマクロは、レンズ先端から被写体までの距離のワーキングディスタンスのことです。このシグマの17-70mm F2.8-4の22cmは、撮像素子面の距離基準マークからのことです。このシグマのレンズの70mmの望遠端のワーキングディスタンスは、5.52cmです。シグマの17-70mm F2.8-4はAPS-Cサイズ専用レンズなので、35mm判換算では約25.5から105mm相当の画角になります。

ワーキングディスタンスが5.52cmなので、105mmの望遠端でレンズ先端から被写体まで5.52cmまで近づいて撮影できます。レンズ一体型機で、100mm以上の望遠端でレンズ先端から5.52cmまで寄れる機種は見たことがありません。レンズ一体型では、2003年に発売されたミノルタのDiMAGE A1が、望遠端で寄れる機種の筆頭ではないでしょうか。

一眼とコンデジのマクロの大きな違いは、一眼は望遠端でも広角端と同じ最短撮影距離のマクロ性能を保っていることです。コンデジは広角端が1cmでも100mm相当以上の望遠になると、高級コンパクト機でもレンズ先端から40cmなどになります。

シグマの17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSMも、ズーム全域で距離基準マークから22cmの最短撮影距離で統一されています。コンデジで広角端から望遠端まで、最短撮影距離が同じというズーム機は見たことがありません。

一眼レフは撮像素子が大きいからマクロが寄れないというのは広角側のことで、望遠にするほどコンデジよりも寄れるズームレンズがあるのです。特にマクロレンズではコンデジよりも相当に寄れますが、マクロ専用レンズではないズームレンズでも、コンデジの望遠端のマクロより一眼レフのレンズのほうが寄れるのです。

前の記事で、広角端マクロの短所は、形が歪む、カメラや撮影者の影なども映ってしまう、ライティングがうまくいかない、レンズフードが被写体にかぶってしまう、昆虫を撮ろうとする時などに逃げてしまう問題をあげましたが、広角端のマクロは手軽さの長所で写りを犠牲にしたマクロとも言えます。

望遠側でマクロに強いほうがいいのですが、コンデジはそれが弱いのです。一眼レフを使うのは、望遠側のマクロが強いからという理由もあります。コンデジは広角側でマクロに強い、一眼は望遠側でマクロに強い。これが、レンズ一体型とレンズ交換式のマクロの違いになっています。

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