Canon EOS 7D Mark II レビュー 比較と評価

Canon EOS 7D Mark II

キヤノンのEOS 7D Mark IIは、2009年10月2日に発売されたEOS 7Dの後継機です。有効画素数は約2020万画素で、撮像素子はAPS-C相当の約22.4×15.0mmのCMOSで、映像エンジンはデュアル DIGIC 6です。EOS 7D Mark IIはローパスフィルターレスではなく、ローパスフィルター1とローパスフィルター2の2枚があります。EOS 7D Mark IIは、前機種のEOS 7Dよりも多くの面で機能の改善と向上をしているので、買い換える価値がある一眼レフになっています。EOS 7D Mark IIの製品発表会では「EOS-1D譲りの機動力が活躍するジャンル」として、野鳥、鉄道、飛行機、野生動物、スポーツ、モータースポーツがあげられていました。EOS 7D Mark IIは分野をかなり絞ったカメラで、撮影者に向き不向きもあるカメラですが、動体撮影をよくする撮影者にとって魅力的なカメラになっています。以下に続きます。


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EOS 7D Mark IIは、あげられた分野のプロの写真家の期待に答える機能がありながら、価格帯が上級機より抑えられているのも魅力です。約1.6倍相当になる焦点距離のセンサーは動体撮影向きであるのはもちろん、望遠レンズの価格も抑えられるので、システム全体の費用も少なくできます。望遠撮影での35mmフルサイズは、被写界深度の浅さがマイナスに働くこともあることが気になっている場合にも、APS-C機は向きます。EOS 7D Mark IIのファインダー倍率はAPS-C相当で約1.00倍で、35mm判換算では0.625倍です。ファインダー倍率の35mm判換算と計算に換算のことを書いています。視野率は約100%、アイポイントは接眼レンズ面の中心から約22mmで、視度調整の範囲は約-3.0から+1.0mです。ディオプター 眼鏡利用者の裸眼の視度調整に、視度調整のことを書いています。フォーカシングスクリーンはEh-Aで、交換できます。ファインダーに電子水準器の表示もできます。

液晶モニターは3.0型の固定式で、タッチパネル式ではないのでタッチフォーカスもできません。アスペクト比が3対2の約104万ドットです。ライブビュー撮影ではライブビュー表示範囲の約8割でデュアルピクセル CMOS AFの撮像面位相差AFが使えるので、ライブビューAFの合焦速度が従来のコントラストAFより早くなっています。位相差AFは速度に優れて、コントラストAFは精度に優れます。今までのキヤノンの液晶画面のライブビューでコントラストAFを使ってきた機種はAF速度がかなり遅かったですが、それを改善したのが撮像素子に位相差AFを組み込んだ像面位相差AFです。撮影した画像を再生する時の撮影情報の表示を縦にスクロールできるようになりましたが、これはEOS初でEOS 7D Mark IIでできるようになっています。常用ISO感度はISO100からISO16000で、1/3と1段ステップが使えて、ISO51200相当までの拡張感度があります。

4枚の画像を自動合成するマルチショットノイズ低減機能が使えるので、ノイズを抑えた写真が撮れて、画像の位置合わせも自動でできます。EOS 7D Mark IIにもISOオート機能があって、ISOオート時にも露出補正ができます。気になるISO感度の画質ですが、前機種のEOS 7Dよりは少なくなっていますが、EOS 7D Mark IIのISO6400は大きく伸ばすほどノイズが目立ちます。低ノイズを重視するなら、APS-C機ではなく、35mmフルサイズの機種を使ったほうがいいです。EOS 7D Mark IIは通常に使う分には特に画質の問題はないですが、光量不足での撮影で大伸ばしにする機会が多くノイズレスな画質を望むのなら、ISO6400のノイズが気になってくるかもしれません。EOS 7D Mark IIはノイズレスな画質よりも、ノイズはあっても、動体撮影に特化した機能を持つ機種になっています。

シャッタースピードの上限は1/8000秒で、ストロボの同調速度は1/250秒です。記録メディアはCFとSDカードのデュアルスロットで、CFカードはUDMA Mode 7に対応、SDカードはUHS-Iに対応でEye-Fiも使えます。CFとSDカードに同じ写真を記録する同一書き込み、CFかSDカードの容量が上限になるともう片方のカードに保存するカード自動切り替え、カードごとにJPEGやRAWなどの記録画質を変えられる振り分けができます。SDカードは端子が剥き出しなので、端子面でSDカードよりも安全性があるCFカードも使えるようになっています。EOS 7D Mark IIの秒間コマ数は、AF追従で最高記録画素数時にも、最高で約10コマ/秒の連写ができるのが大きな魅力になっています。CFカードのUDMA7とSDカードのUHS-Iでは、記録画素数が5472×3648のJPEGのラージで約1090枚までの連続撮影枚数で、記録画素数を少なくしたらもっとJPEGの連続撮影枚数が伸びます。

RAWでは約31枚、S-RAWでは約35枚、RAW+JPEGのラージのファインでは約19枚の連続撮影枚数です。静音連続撮影では約4コマ/秒、ライブビュー撮影中でも最高で約10コマ/秒の秒間コマ数で連写ができます。EOS 7D Mark Ⅱは連写性能に加えて、AF性能にも大きな魅力があります。AF性能と連写性能が、EOS 7D Mark IIの最大の特徴で最大の魅力と言っていいと思います。EOS 7D Mark IIのAFの測距点は65点で、65点の全てで開放F値がF5.6のレンズのクロスセンサーに対応しています。中央の測距点は通常のクロスセンサーより高性能でF2.8とF5.6レンズのデュアルクロスセンサーに対応して、開放F値がF8のレンズでも中央の通常のクロスセンサーが使えます。EOS-1D Xの61点でクロス測距点が最大で41点のAFセンサーよりも、EOS 7D Mark IIのほうが測距点数が優れています。ファインダー撮影でのAFのピントの合焦位置を微調整するAFマイクロアジャストメントもあります。7D Mark IIのスポット測光は、測距点に連動していません。

EOS 7D Mark IIの背面液晶の右上部の角の隣には、測距エリア選択レバーを新規に追加しています。測距点の選択では、ラージゾーンがEOSシリーズで初めて使えて、ラージゾーンは3分割した測距点の範囲から1つを選ぶものです。被写体追尾AFのEOS iTR AFでは、人の形を認識して追尾できるようになっています。縦位置/横位置のAFフレーム設定で、EOS 7D Mark IIでは、スポット1点、1点、領域拡大で有効です。EOS 7D Mark IIの65点の測距点はファインダー内に広がりがあって、被写体の補足範囲が広いです。露出制御の測光方式は15万画素RGB+IR測光センサーの252分割で、EOS-1D Xでも10万画素RGB測光センサーだったので、EOS 7D Mark IIの測光方式のほうが精度が向上しています。静止画の露出補正の補正幅は±5段で1/3と1/2段ステップ、動画の露出補正の補正幅は±3段で1/3と1/2段ステップです。

動画性能は1920×1080のフルHDの約60pで、静止画撮影もできますがフルHDの59.94p/50.00pに設定時はできません。圧縮方式にALL-I、IPBがありますが、1920×1080の60pではALL-Iが使えません。動画サーボAFもありますが、フルHDの60pでは使えません。液晶モニターとHDMI出力で、動画映像の同時表示の2画面表示ができます。動画の最長記録時間は29分59秒ですが、動画撮影中に新しいファイルを自動作成して撮影ができます。操作音をほぼ無音にするタッチパッドがあります。動画のファイル形式にはMOVとMP4があって、動画の映像はMPEG-4 AVC/H.264、動画の音声はMOVがリニアPCMで、MP4がAACです。モノラルマイクが内蔵して、外部ステレオマイクの端子もあります。撮影シーンを判断する全自動のシーンインテリジェントオート機能もあります。

手ブレ補正はボディ内臓式ではなくレンズ式で、ダスト除去の機能もあります。RAWは14bitでRAW+JPEGの同時記録もできで、M-RAWの4104×2736画素の約1120万画素、S-RAWの2736×1824画素の約500万画素もあります。カメラ内RAW現像もできますが、M-RAWとS-RAWでは現像できません。カメラ内現像では、色収差補正が新たに追加しています。EOS 7D Mark IIはスポット測光とAF枠が連動しませんが、キヤノン機でスポット測光とAF枠連動をするのは最上位機のEOS-1D Xです。AFの検出輝度範囲はISO100の時に、中央のF2.8のフォーカスポイントではEV-3から18です。EOS 7D MarkIIはフラッシュ内臓で、ISO100でガイドナンバーは約11です。シャッターユニットの耐久性は20万回で、ボディはマグネシウム合金で、防塵・防滴性能があります。

EOS 7D Mark IIにはGPS機能があって、アメリカのGPS、日本の準天頂衛星みちびき、ロシアのGLONASSにも対応して、精度を高めています。GPSアンテナは、アクセサリーシューの前にあります。電子コンパス機能もあります。Wi-Fiと近距離無線通信のNFC機能はありません。バッテリーのLP-E6Nで、CIPA基準でファインダー撮影の常温で約670枚、ライブビュー撮影の常温で約250枚の撮影枚数です。ファインダーでも約670枚は少ないですが、CIPA基準ではフラッシュ内臓機はフラッシュを2回に1回は発光する決まりなので、内臓フラッシュを使わなければ670枚以上の撮影ができます。動画撮影は、常温で約1時間40分までの連続撮影ができます。EOS 7D Mark IIでは、前機種のEOS 7DのバッテリーのLP-E6も使えます。新型バッテリーのLP-E6Nは、5D Mark III、5D Mark II、6D、7D、70D、60D、60Daでも使えます。

EOS 7D Mark IIにはフリッカーレスの機能があるので、今までの体育館の室内競技などのフリッカー現象の悩みがかなり抑えられています。7D Mark IIのこのフリッカーレスが、撮影者によっては7D Mark IIの最大の魅力にもなります。体育館での連写を必要とする撮影が多いのなら、7D Mark IIのフリッカーレス機能にかなり助けられます。文字の表示は前機種のEOS 7Dのビットマップから、画質を改善したスケーラブルフォントに変更しています。EOS 7D Mark IIではソフトウエアのRAW現像時の歪曲収差補正もカメラでできるようになっていますが、動画撮影時の歪曲収差補正はできません。間隔を空けて撮影ができるインターバルタイマーと、露光時間を設定して光の軌跡を記録できるバルブタイマーの機能もあります。USB 3.0にも対応しています。

キヤノンは「すべての一瞬が一新する」と言っていて、これがEOS 7D Mark IIのキャッチコピーになっています。今まで書いてきましたが、EOS 7D Mark IIの機能はそのキャッチコピーにも合っている機種です。EOS 7D Mark IIの連写性能が優れているのはその通りですが、ニコンのD4Sの撮像範囲が1.5倍相当になるDXの連続撮影枚数よりは、EOS 7D Mark IIの連続撮影枚数のほうが劣ります。EOS 7D Mark IIは価格帯を考えて連写とAF性能が特に優れている機種で、最上位機の連写性能より優れているわけではありません。価格帯を考えれば、EOS 7D Mark IIは動体撮影で飛びぬけた性能を持つ機種になっています。EOS 7D Mark IIの本体のみの重さは、約820gです。EOS 7D Mark IIには、EF24-70mm F4L IS USMが付属のレンズキットと、EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STMが付属のレンズキットがあります。

D500とEOS 7D Mark IIの違い7D Mark IIと70Dの違いEOS 7D Mark IIとD750の違いEOS 7D Mark IIとD7200の違いEOS 7D Mark IIとK-3 IIの違い7D Mark IIと5D Mark IIIの違い7D Mark IIと6Dの違い7D Mark IIとα7 IIの違いに、違いを書いています。

コンデジが一眼レフを超える時 訴える力のある良い写真とはに、コンデジでも訴える力のある写真が撮れることを書いています。単焦点がズームレンズより画質がいい理由とフレアとゴーストに、レンズのことを書いています。コントラストを下げて撮影したほうがいいことなどをデジカメのダイナミックレンジ ラチチュードを拡大でお薦め設定に、書いています。コンデジのフルマニュアル撮影とオート機能との違いに、マニュアル撮影の利点を書いています。日の丸構図は悪くないも書いています。関連記事は下にあります。


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