Canon EOS-1D X レビュー 比較と評価

EOS-1D X

キヤノンのEOS-1D Xは、2012年6月20日に発売されて、EOS-1Ds Mark IIIとEOS-1D Mark IVの二機種の路線を統合した後継機です。1D XのXはCrossoverでもあって、統合の意味を持たせています。有効画素数が約1810万画素の35mmフルサイズセンサーで、画素ピッチは6.95μmです。画素面積は6.95×6.95で、50平方マイクロメートル近くもあります。2000年頃に盛んに言われていた16平方ミクロンもあれば画質は十分に維持できるという基準から見ても、EOS-1D Xの1画素の受光面積にはかなりの余裕があります。EOS-1D Xの大きな魅力は、この受光面積にもあります。約1810万画素でAPS-C機よりも画素数が少ないので、特に緻密な風景撮影で画素数による解像度が必要な場合には、EOS-1D Xの画素数が気になることもあります。その解像度以外では、階調性が豊かで、ダイナミックレンジも広くできて、色の再現性も優れた機種です。EOS-1DXは高感度耐性のすばらしさがよく言われますが、低感度時の画質も優れているのは35mmフルサイズでも画素数を抑えているからです。以下に続きます。


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EOS-1D XはEOS-1D Mark IVよりも2段分のノイズが減っているとキヤノン側も言っていますが、実際にそのくらいノイズが少なくなっています。常用ISO感度がISO100からISO51200までに大幅に伸びて、1/3と1段ステップで設定できます。ISO50、ISO102400相当、ISO204800相当まで拡張感度で使えます。動画撮影時の常用ISO感度は、ISO100からISO25600です。ISOオートの限界設定もできます。画像処理エンジンは、DIGIC 5+を二基も載せたデュアルDIGIC 5+です。CFカードのデュアルスロットで、UDMA Mode7に対応しています。JPEG画質は10段階にも設定できるので、JPEG撮影の幅が広がっています。EOS-1D XだからとRAWだけでなく、JPEGでの撮影も楽しめます。ファインダーの視野率は約100%で、倍率は約0.76倍もあります。視度調整の範囲は約-3.0~+1.0mです。視度調整のことは、ディオプター 眼鏡利用者の裸眼の視度調整に書いています。フォーカシングスクリーンは交換できて、水準器の表示もできます。

EOS-1DXは、61点のレティクルAFの精度の高さも大きな魅力です。開放F値がF4のレンズでも41点のクロス測距、F5.6のレンズでも21点のクロス測距に対応しています。テレコンを使って合成F値がF8になる時も中央1点のクロス測距に対応して、高精度のクロスセンサーの補足力がF4以上のレンズでも使えます。EOS-1D Xには10万画素RGB測光センサーで252分割できるセンサーがありますが、そのAEの処理だけのためにDIGIC 4が使われています。1000万画素以上を処理する機能があるDIGIC 4が、10万画素のセンサーに使われています。AFの測距輝度範囲は、EV -2から18です。キヤノンの最上位機の1D Xでは、測距点連動スポット測光で「測距点に連動」の機能にすると、スポット測光枠に連動したAFでのピント合わせができます。AIサーボには、被写体追従特性、速度変化に対する追従性、測距点乗り移り特性があります。AIサーボ使用時に、選択中のAFフレームを赤色で点滅表示させることもできます。

露出補正は±5段の補正ができます。シャッタースピードの上限は、1/8000秒です。ストロボ同調速度は、1/250秒です。連写はミラーアップのJPEG撮影で約14コマ/秒ができますが、ピントと露出が1枚目に固定になります。AFとAE追従では、約12コマ/秒の高速連写ができます。UDMAモード7対応のカードでは、JPEGラージで約180枚、RAWで約38枚までの連続撮影ができます。RAWにはM-RAWとS-RAWもあって、カメラ内RAW現像もできます。サイレント1枚撮影モードもあります。フルHD動画の1920×1080のフレームレートが30pで撮影できて、ALL-IとIPBのモードも使えます。液晶モニターは3.2型の約104万ドットのアスペクト比は3対2です。バッテリーはLP-E4N/LP-E4で、CIPA基準で、ファインダー撮影では約1120枚、ライブビュー撮影では約290枚の撮影枚数です。CIPA基準ではフラッシュを発光して計測するので、EOS-1D Xはフラッシュを内臓していないので約1120枚の撮影が可能になっています。本体のみで約1340グラムです。マグネシウム合金のボディで防塵と防滴構造ですが、氷点下では使えません。Adobe RGBの色空間も、もちろんあります。

EOS-1D Xのシャッターユニットは、レリーズテストで40万回の耐久性があります。水平方向とあおり方向に対応した電子水準器もあります。多重露出撮影もできます。GPSとWi-Fiは搭載していません。タイムラプス撮影もできません。ファームウエアアップデートのVer. 2.0.3で、AIサーボAF特性、AF操作性、露出制御、再生、操作ボタンのカスタマイズでの新機能を追加しています。EOS-1DXには、ローパスフィルターがあります。EOS-1D Xは、61点のレティクルAFとAIサーボと連写を使っての動体撮影に特に使えます。高感度耐性も十分にあるので、特に体育館での暗い照明での室内スポーツ撮影でも使えます。EOS-1D Xを使えば、キヤノンの最上位機でこれ以上のカメラはないので、いい写真が撮れないのをカメラのせいにできなくなります。EOS-1D Xはプロのためだけではなく、最高のカメラで被写体と向き合いたいハイエンドユーザー向けのカメラでもあります。高い価格は、これ以上のカメラがないと認識すれば、他のカメラを買う気が失せて、かえって経済的だとも言えます。EOS-1D Xは最上位機なので、シーンモードはありません。

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